uwabami days

アーティスト活動を生業とする三鷹在住アートユニットuwabamiの日々

エルミタージュ美術館2016!

お待たせいたしました!はらだです!
2016年6月28日にロシアの国立美術館で世界遺産でもあるエルミタージュ美術館へ行ったレビューです!とにかく広いし混んでいる!!!豪華だけどとにかく混んでいて、暑い!!!ハイシーズンは美術鑑賞には向いていないことは間違いないですが、素晴らしい建築と作品が見れますよ!書くことが多いので別館は別記事にします!

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【目次】

別館に印象派以降の作品!

エルミタージュ美術館は現在別館と本館の二つに分かれていて、それぞれ入場料がかかります。我々はツアーで見学したので、スムーズに入れましたし、チケット料金がわからないのですが、おそらくそれぞれ400Pと撮影料がプラス200Pかと思われます。ハイシーズンだったせいか、チケットブースには果てしない列ができていました。

印象派などの作品は別館に移っていますので、ご注意ください!古いガイドブックだと、印象派は3階にあります〜と書いてありますが、2016年6月末現在は別館にありますよ〜!別館は4階から降りるように回ると効率いいです。
ひとまずこの記事は本館のことだけ書きます!

まず建物がすごい!建築ハイライト!

それもそのはず、ここは宮殿でしたので!エルミタージュの外観はこんな感じ!
美しいグリーンとホワイトの宮殿です!うーん!美しい!

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ではでは、いわゆる建築のハイライトをまずはご紹介しますかね!

大使の階段

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やっほーい!!!手を振るはらだが見えますでしょうか?
この豪華な階段は皇帝に謁見する大使たちが上がった大理石の階段。
天井の絵はだまし絵になっているし、鏡を多用しているのでかなり広く感じます。
ここから美術館見学スタートです!f:id:uwabami_jp:20160730224133j:plain

 

ピョートル大帝の間

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うひょー!なんかすごい重厚感!若干ナポレオン思い出す!
ここはピョートル大帝の栄光を讃えて、ニコライ1世が作ったんだって!
この絵は勝利の女神ミネルヴァとピョートルさんを描いたもの。
手前の椅子はピョートルさんの姪っ子、アンナ女帝のもの。なるほど、小さめなのは女帝の椅子だからか!
頭が二つある鷲はロシアの国章。鷲いっぱいだなー!!!

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玉座の間と祖国戦争の画廊

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こちらが歴代皇帝が様々な式典に使った玉座だそうです。
そしてこの部屋の手前の部屋が面白いんです!

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壁じゅうに肖像画!!!
その手前に日本人がずらりと並んでいますが、日本人観光客が多いわけではなく、同じツアーの方だからですよ〜!ここで一休み〜って感じですね。
この肖像画、1812年の祖国戦争の勝利に貢献した332人のロシア将軍の肖像画なんです!同じ画家が描いたんですって!すごい量とスピードだな!
緑色の絵がないところは肖像画を描く前に死んじゃった人だそうです。描いてもらえなかった人悔しいだろうなー!そういう人は名前だけ残してあるんですって。

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このイケメン、誰だと思います?くせ毛がキュートなベビーフェイス!

これは、ストロガノフさんですよ、かの有名な、ビーフストロガノフの!
このストロガノフさんが、お年を召して、肉が食べたいけど歯がもうボロボロだ!でもなんとかして肉を食べたい!と料理人に頼み込んで出来上がったのが、ビーフストロガノフ(ストロガノフ流のビーフの食べ方)なんですって!
ちなみにロシアではビーフと言いながら、チキンのストロガノフもポークのストロガノフもあるそうですYO!

 

パヴィリオンの間

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美しい金細工!と思いきや、これ、時計なんです!
え!?どこが時計なの???
え?
フクロウ?

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わかりますか?
このキノコの傘に、ギリシャ数字のⅢが書かれているのが!
これです!これが時間を表しているそうです!
この時計はイギリスの時計職人が作ったもので、全体が動くからくり時計なんですって!でも動いているところは滅多に見られないそうで。。。


www.youtube.com

後半で動きますのでこちらをご覧ください。滑らかで驚きます!!!

 

孔雀だけでなく、館内も豪華なんです!

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宮殿ですね!本当!そして驚いたのはこの庭!

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改装中でしたがこの庭は二階にある、つまり、空中庭園なんです。
食事して、そのままお外にお散歩に行きたいわ〜というわがままを実現。
贅を尽くしておられます。

 

ラファエロの回廊

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美しいですね!でもこれは偽物です!!!
というのも、エカテリーナ2世がヴァチカン宮殿のラファエロの回廊を見て、どうしてもこれが欲しい!ということで、複製させたんですね!
本物のラファエロの回廊はだいぶ老朽化している上にほぼ一般公開されないので、ここで見れるのはラッキーということになりますかね〜。
↓これがヴァチカンのホンモノの回廊だそうです。

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孔雀石の間

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緑と金と白のコントラストが美しい部屋。

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もう建築だけでも十分お腹いっぱいですね!でも、まだまだ、あるんです!!

 

本館2階がザ・名作ハイライト!

おそらく全ての観光客が見たいであろうものが2階に集結しています。
では、レッツ名作!

ブノワの聖母 レオナルド・ダ・ヴィンチ

人がいっぱいいるので無理やり撮ったよ!
結構小さい作品ですね!

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画像をウィキペディアさんから拝借。

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マリアが右手にスミレの花を持ち、それをイエスが見つめています。スミレは謙譲の象徴だそうです。マリアが左手に持っているのは麦で、パンを表していて、パンはキリストの肉体を象徴するものだそうです。
それにしても、ふてぶてしい顔の赤ん坊だな。お腹のシワもちょっと怖いぞ!

 

リッタの聖母 レオナルド・ダ・ヴィンチ

こちらもダヴィンチ先生の聖母!

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こちらも画像をウィキペディアさんから拝借。

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リッタの聖母は典型的な聖母子像ですが、このおっぱいの出し方、ちょっと面白いですよね。布の裂け目を解いて出すっていうのはなんだか面倒な気がしますが、当時はこういう授乳スタイルだったんですかね。イエスが左手に持っているのはヒワという鳥で、キリスト受難の象徴なんですって。
「今乳飲んでんだ。なんか文句ある?」って顔に見えますよね。

 

放蕩息子の帰還 レンブラント

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この作品は聖書のエピソードを描いたレンブラント晩年の作品で、一度もエルミタージュ美術館から出したことがないんですって!私はちょうどプーシキンの「ベルーキン物語」を読んだばかりで、その中の駅長の話でこの放蕩息子の絵(レンブラントの絵というわけではありませんが)のことが出てきたので、なんだかタイムリーで、そしてロシアの人にはおなじみのエピソードなんだろうなーと思いました。
とにかく大きな画面で、父親が息子を許すシーンの父親に光を当て、主題がわかりやすく描かれていますね。
そしてこの手、よく見ると左右の手の感じが違います。

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左手がごつくて、右手は柔らかそう。
実はこれ、左手は父の手、右手は母の手を表していると言われているそうです!
なーるほど!お母さんもちゃんと許してくれたってことなのね〜!

 

ダナエ レンブラント

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指の出演をさせていただきました。これがダナエ事件のダナエです。
ダナエという主題はギリシャ神話のお話で、様々な画家が描いていますね。
超簡単に言うと、あなたはダナエの子供に殺されるという予言を恐れた父ちゃんがダナエを監禁したんですが、ゼウスは金の雨になってダナエの部屋に入り込み、結局子供ペルセウスができます。その後何年も経って、ペルセウスが何も知らずに競技で投げた円盤に当たって父ちゃんは予言通り死んでしまうというお話です。ゼウスすごすぎだろ!
この絵はゼウスを待っているダナエですね。

そして、どうしてこのレンブラントの絵が事件かと言いますと、この絵には悲しいエピソードが!この絵、1985年に変な人が硫酸をかけ、ナイフで刺したんです!
その変人は、「この美術館の中で一番有名な絵はどれ?」と監視員に聞き、「ああ、そのダナエは有名だよ」と監視員が教えると、持っていたペットボトルに入った硫酸を絵にぶっかけたそうです。なんてやつだ!!!!
それ以来、ペットボトルの持ち込みが厳しく取り締まられる様になりましたとさ。

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ちょっと溶けた後がまだわかりますね。修復に12年かかったそうですが、なおりきらなかったんですって。

ちなみにティツィアーノのダナエもエルミタージュにありますよ!
レンブラントのダナエは等身大くらいの大きさ、ティツィアーノは四分の1くらいでしょうか。

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聖ペトロと聖パウロ エル・グレコ

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ヴェネツィアの巨匠ティツィアーノの弟子でもあるギリシャ生まれのスペイン画家(もうわけわかめだな!)グレコさんの作品。

左のお方が聖ペトロさんで、天国の門の鍵を持ってらっしゃいます。
ペトロはロシア語でピョートルだそうですから、ピョートル大帝はペトロさんを大事にしたそうですよ!

 

聖家族/コネスタビレの聖母 ラファエロ

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こちら聖家族。ダヴィンチ先生より赤ちゃんがだいぶ可愛らしいですよね。

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コネスタビレの聖母。額もラファエロが作ったんですって。額って結構大事ですもんね。サイズ感と混み具合がわかる写真になりました 笑

うずくまる少年 ミケランジェロ

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これがミケランジェロ作、うずくまる少年です。

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少年「やめてください。写真とか、苦手なんです。。。」

観光客「写真撮らせてー!パシャパシャ」

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少年「僕がうずくまっているの、わかるでしょう?写りたくないんです。放っておいてください。。。」

なんだかかわいそうになるくらいのリアリティでした。やっぱりミケランジェロは筋肉の再現がすごいですね。

以上、本館2階ハイライトでした!

その他気になった作品など

カナレット「ヴェネチアにおけるフランス大使のレセプション」

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この絵は右から見るのと左から見るので印象がかなり変わります。 

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カナレットって聞いたことありませんか?
そう、ディズニーシーのレストランのカナレットさんですよ!本物は結構大きく、幅1.5mはありました。またベネチア行きたくなるわ〜。

 

異国への憧れ

この3作品はタペストリーですが、なんかこうイメージで描かれているところがいいですね!実際に行ったことない人が、アジアってこんな感じかな〜?アフリカ、アメリカってこんな感じかな〜って描いた感じがして、とても好感が持てます。

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考え中

f:id:uwabami_jp:20160731181804j:plainうーん。今日の夜ご飯はボルシチ?それとも、筑前煮??

 

突然の玉

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おや?

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おやおやおや????

 

意外とジャパン

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三階には鎧もあったぞ!

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世界のメダルコーナーには日本の小判なども!結構網羅してるのね〜!

 

どうやって戦うの?

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これは、どうやって戦うの??

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かわいいな、おい!

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ぺろぺろぺろ〜!!

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あ、ビフの杖の強化版!!!

 

これ、何に使うの?
凹んでるところに牡蠣がすっぽり入りそうなデザインだから、牡蠣入れかな?

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ラオコーン発見!

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帰り際にラオコーンさんがいたよ!今日もよくねじれてらっしゃる!
美大生はラオコーン像、描いた人も多いのでは??

 

混み具合

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伝わりますか?この混み具合。
そしてエルミタージュには冷房がありません!だって、ロシアだもん、普段はそんなにいらないからね!でも白夜のシーズンは30度近くまで気温上がるし、こんなに観光客いたら暑いわ!!

 

中庭がオアシスに感じる〜!

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美しい色合い。。。。!!!

そうです!色合いといえば!!!

uwabamiの9月発売の絵本、「しゅばばばばばば びじゅつかん」ででてくる美術館は我々が世界で見てきた色んな美術館の要素が入っております!
その美術館の外観は、まさにエルミタージュを意識して描きました!買ってチェックしてね!

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この絵本ね!

www.hisakata.co.jp



では別館はまた別記事で!
読んでくれてスパシーバ!!!