uwabami days

アーティスト活動を生業とする三鷹在住アートユニットuwabamiの日々

メトロポリタン美術館の入場料について思ったこと

寿司屋で美味しい寿司を食べていたら、ニューヨークのメトロポリタン美術館は、任意としている入館料の支払いを2018年3月1日から義務化すると発表した。増収によって財政状況を安定化させることを目的としている。というラジオが聞こえてきました。
「・・・え!?」
私(はらだ)にとってはちょっとショッキングなニュースでした。
細かいことはわからないけど、ドネーション(寄付)制で回っている美術館って素敵だな〜と思っていたからなんだか少しがっかりしたのです。
それと同時に「寄付したい!」と思い、寿司を美味しくいただいた後、すぐにサイトを探して寄付しました。
私が微々たる寄付をしたところで美術館がまたドネーション制にする訳じゃないだろうけど、私はその制度に非常に助けられた経験があるからこそ、寄付したいと思ったのです。

 

寄付は英語サイトでとても簡単にできます。

Metropolitan Museum of Art

クレジットカードがあれば住所や名前などを入力するだけで50ドルから寄付できます。
NYによく行く人は100ドルでメンバーシップにもなれます。
次行くときは絶対メンバーになろうっと。


2013年、当時の私たちは今の半分の家賃のところで暮らす貧乏学生上がりの駆け出しアートユニットでした。でもNYに行ってみたい!どうせ行くなら暮らすように行こう!と貯金をほぼ全て使って1ヶ月のNY滞在を決行。今だから笑えるけど、帰ってくるときの所持金は1ドルのみ。そして帰ってからも仕事がすぐある訳じゃないので通帳がマイナスになるのではないかと思われる月日がありました。でも本当に行ってよかったと今も思っています。

そんな我々貧乏アーティストを救ったのはメトロポリタンの入場料寄付制でした。
私たちは日々1ドルでメトロポリタンに通い、本物の作品を見て、感動し、資料としてたくさん写真を撮り、自分たちの引き出しを増やすことに使いました。

メトロポリタンで本物を思う存分堪能できた私たちは他の海外の美術館にも興味を持つようになり、あちこち行くようになりました。

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そしてそのおかげで、私たちの初めての絵本「しゅばばばばばば びじゅつかん」ができたのです!

しゅばばばばばばびじゅつかん

しゅばばばばばばびじゅつかん

 

 

美術館って、実はすごく面白くって、もっと身近なものなのだ!みんなも行って見たらいいよ!という素直な私たちの感想から生まれた絵本です。この絵本が生まれたのも2013年、貧乏アーティストだった私たちが、1ドルでメトロポリタン美術館、略してメットに入れたから!!!

そんな訳で寄付制にすごく助けられたのです。

だからこそ、後輩や知り合いがNYに行くと聞くと、「メットは1ドルで入れるから絶対見たほうがいいよ!」と豪語していた自分がおります。
でも、払える人は適正価格を払うべきだと思うんです。
そして感動した人は適正より多くを払ってもいいと思う。

ネット検索で「メトロポリタン美術館 入場料」と検索すると、1ドルで入れるよ!という日本語の情報も多く出てきます。
メットの発表によると、2004年には来館者の63%が提示額の全額を支払っていたが、現在は17%にまで落ち込んでいるとか。

なんだか自分もメットの経営悪化に加担した一人なのではないだろうかと急に思えてきたのです。ごめん、メット!!!

お金って、人が喜んで対価として使うべきだと私は考えています。
そういうお金はなんというか、気がいい。
ドネーション制だと、気持ちよく払いたい分だけ払えばいい気がする。

2013年の貧乏uwabamiにとっては払えなかった25ドルも、今は気持ちよく払えます。

でも過去の我々のような貧乏アーティストのためにも、もう一度ドネーション制になってほしいぞ、メットよ!

 

 

2013年当時のブログもあるので是非読んでもらえたら嬉しいです。
30日間毎日ブログ書いてました!

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メトロポリタンの記事はこちら。お時間あれば読んで見てください。

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