ロダン作品を見に静岡県立美術館へ
どもー!はらだです!ここの所ロダンのお勉強をしていたuwabamiちゃん。パリに行った時はあいにくロダン美術館がパーティーで貸切になっていて入れなかったので、実物をあまり見れていなかったのです。でも実物見たいよね〜って思って検索してたら静岡県立美術館にはロダン館があるらしい!ってことで、行ってきました!
カレーの市民
イギリスとフランスは昔王位や領土をめぐって戦いが絶えず、北フランスにあるカレーはイギリスが近いためよく攻撃されていたそうです。
1346年エドワード3世がカレーの市を代表する6人の身柄と、市の城門の鍵を渡すよう宣告。
長老と5人の市民は下着姿で首にロープを巻き、裸足のまま人質として王の前に進んだ。その姿を見て、死刑執行直前に王妃が助けるよう王にたのみ、カレーの市民たちは死刑を免れたという。
長老サンピエール
ムトウがスケッチしているのは、カレーの市民代表、サンピエールさん。
最初、ロダンがカレー市から依頼されたのは、サンピエールの像単体だった。
しかしロダンは、サンピエールさんだけでなく、他のカレー市民もいたから偉業を成し遂げる事ができたんだから、群像がいいんじゃない?と提案。
試作を作って説得。
当時ピラミッド型の像が一般的だったので、6人並列関係のこの群像では、主人公が分からないじゃーん!と指摘されたが、ロダンは頑張って群像にしました。
が、依頼されたサンピエールをきっちり作らないとクライアント的にもアレかなーってこともあり、しっかりじっくりつくり込みました。
右から見ると憂いを帯びた悲しげな表情。長老泣いちゃう!
左から見ると長老の責任感と威厳の雰囲気。首に巻いてるのは縄ですよ。
程よく腰の曲がったおじいちゃん具合もいい感じです。
いやー。すごい迫力のおじいちゃんでした。
その他の市民たち
ジャンデールは人質候補2番目に名乗り出た人。重い鍵を持つ厳しい顔。
なんでやねん。と訴えるような若者。
不安と焦りに目を閉じる弟。
群像の空間を埋めるために作られた兄。埋め合わせかよ!
もうダメだー!最後に名乗り出たダンドル。
これら6体の像が組み合わさり、群像として一つの台座に合わせて配置され、カレー市に建てられているそうです〜。
バルザック
おいっす。バルザックっす。小説家だぜ。知ってるか?知らなくても、いい顔だろ?
裸の俺っち。なかなかいい体だろ?
バルザック像はゾラに依頼され1年半で完成の約束が5年もオーバー。
ロダンは彫刻する際、そのモチーフの人間性を知るため、たくさんお勉強する人だったので、頑張りすぎて締め切りのびまくり!
完成品は2メートル60センチの堂々とした像に。しかし、約7年かけて作ったのにサロンで酷評。牛肉の塊だ!とか失敗作!とか言われ、受け取ってもらえなかったんだって。
死後20数年たって、ようやくモンパルナスにたてられたんだってさ!
それにしてもでっかい頭だ!
地獄の門
ロダンは遺言でパリのロダン美術館に鋳造権を委ねています。
現在はフランス政府によって、ロダン作品は基本的に12作までしか鋳造してはいけない事になっているらしい。8つは商品利用可能。4つは公共文化施設などに利用可能。でもこの決まりができたのは最近のことなので、世界中にいろんなロダンの作品があるのはこんな経緯からなんだなーとなんとなく理解。静岡県立美術館の地獄の門は9つあるうちの6番目で、3年がかりでパリで鋳造したんだってさー!
じっくり見ると色々見えてくる地獄の門。
実はこれはロダンの死後、ロダン美術館の学芸員が組みたててつくったんだとか。
だからロダンはこの状態を見ていないんですね。つまり、これは未完なのです。
これ見たらロダン何て言うかなぁー。怒りそうだなー笑
地獄の門の制作に20年も試行錯誤したからなー。
例えば門の左上にいる、この謎のお立ち台にいるお姉さん。
何してるのかな?こんなポーズに見えるけど。
この急に出てきた車輪は何なんだろう?
ちょっと怖い!
これはなんかちょっと面白く見えてしまう。
小さな女性を振り払う正座のヒゲの男性。。。
小さな女性を振り払う正座のヒゲの男性。。。
このお尻!なんのポーズだ??
「三つの影」という独立形態の作品にもなっているこの像も、ずっと見ているとなんだか面白く見えてきてしまう。。。エイヤー!的な。。。
第三試作の時点ではこんな完成形のイメージだったらしい。
十字架が真ん中にあったのね。
でもずーっと模索していたので、ロダンが追い求めていた完成形は誰も知ることができないのですね〜。
考える人
どどーん!!!
一番有名なのはやっぱりこれ、考える人。地獄の門の上に乗ってますね。
最初は「詩人」というタイトルで公開。というのも神曲の作者ダンテをイメージした作品だったから。後にモネとの二人展で、現在の「考える人」をタイトルにしたんだとさ。世界に21体もあるんだって!そしてこの作品はロダンもお気に入りで、墓に置いてくれと言っていたので実際ロダンの墓に置かれているそうですよ。
ムトウもスケッチ!体すげー!筋肉すげー!
実物はかなり迫力があります!
今回はなかなか見れない美しいお尻もチェックしてきましたよ!
写真では伝えきれません!
画家を描くイラストレーター
数あるロダン作品の中で、あまり見たことのない作品もチラホラ。
中でもuwabamiが気に入ったのはこの画家さん。
まるで筆とパレットを使って戦う戦士のようにも見える。でも顔は優しそう。
服のひだもズボンのたまり具合もいい感じ。
彼はバスティアン・ルパージュさん。
ええわー。
そんなこんなで5時間近くロダン作品を堪能させていただきました!
あー面白かった!